探究型プログラミング学習(探プロ)

プログラミングの考え方を学んで、未来を創る力を手に入れる

プログラミングの考え方を学んで未来を創る力を手に入れる

【レポート】街をつくろう!モジュール化を学ぶ 2019.06.09

先週に引き続き、レゴとlittleBitsを使った探プロワークショップを実施しました。

今回は、年長さんから小学6年生までと幅の広い参加者が集まりましたが、1時間、飽きることなくみっちりと体験してくれました。

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実はこの「街をつくろう!」というテーマは、探プロで初めてつくったコンテンツなのです。

遡ること3年前。


当時はいま以上に試行錯誤していて、インタフェースやアルゴリズムといった話も織り交ぜたものの、結局は工作!

といったよく分からないワークショップになっていたなー、と振り返れば反省点ばかりです。

楽しかったんですけどね。

 

そのあと、アルゴリズムを学ぶコンテンツとして作っていた時期もありました。

 ただ、どうしても納得のいく形がつくれず、この2年間はずっと塩漬け状態だったのです。

だから今回は、意を決しての再チャレンジでした。

 

学ぶ要素はたった1つ、モジュール化と決めて、1時間という枠の中でどれだけ学び、楽しんでもらえるかを考えました。

その結果、また盛り込みすぎてしまって少し消化不良気味になってしまったのですが・・また次回へ活かしたいと思います。

 

街にあるものには役割があって、それらが連携して動いている、といった話を、いくつものプログラムで構成されているコンピュータに置き換えて説明をしたのですが

ちょっと、難しかったかもしれません。

というか、私の説明がイマイチだった気がします。。。

 

私が伝えたかったのはこういうことです。

「モジュール」とは、全体を構成する「個」のことです。
プログラムと街は同じ考え方でできています。
一見すると複雑に見える問題でも、紐解いていくと実は、シンプルなものを組合せただけという考え方を知っておくと、難しい問題を前にしても怯むことなく立ち向かえるようになります。

いつか大人になって、複雑すぎてよく分からない問題にぶち当たったとき、今日のワークショップでの出来事を思い出してほしいな、と思いながら作りました。

 

思い出に残るように、ワークショップ中に2つの工夫を入れました。

まず1つは、littleBitsを使って、複数のプログラムを組み合わせて複雑で大きなプログラムを作る、というワークです。

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3人1組のグループになってもらい、1人に1枚、ミッションカードを渡します。

それぞれが作ったプログラムを繋げると、3つのプログラムで構成される大きなコンピュータが完成する、というわけです。

 

今回もアシスタントのお兄さん、お姉さんたちが大活躍!

回を重ねるごとに、彼らの動きが目に見えて良くなってくるので驚いてしまいます。

積極的に声をかけて、littleBits初心者の子たちをリードしていく様子は本当に頼もしいものです。

みんなでミッションカードを見ながら、頑張ってつくります。

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そして、隣の子が作ったプログラムとつなげてみると・・

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立派なコンピュータができました。

 

最初に全貌をみると難しそうに見えても、1つ1つにバラしてみれば、意外とシンプルで簡単であることに気づいてもらう、というのが狙いです。

パソコンを使って実際のプログラミングをするスタイルでは、なかなか実践できないワークですが、littleBitsのように手で触って動かすことのできる教材であれば、一目瞭然であるところがポイントです。

 

もう1つの工夫は、レゴブロックを使った街づくりです。

各自が街にあるものをつくり、それを繋げてストーリーをつくる、といったことにチャレンジしました。

時間のない中で子どもたちは少々、物足りなかったと思うのですが、いろいろな発想が出て面白かったですね。

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たくさんの興味深い作品が完成したのは良かったのですが、グループの中での街づくり、といった点では時間が少なかったこともあり、あまりうまくいかなかったと反省しています。

また、時間の関係でlittleBitsとレゴを組み合わせる例をあまり紹介できなかったので、これも残念でした。

 

もう少し時間を延ばしたり、通る街を最初から決めておく、といった案も出ているので、次回に向けて見直したいと思います。

 

今日のワークショップでは、街にあるものにはそれぞれ役割があって、つながっていることを知ってもらいました。

そして、コンピュータも同じように、たくさんの小さなプログラムがつながって、大きなプログラムを作っているのだということにも気づいてもらいました。

 

複雑に見えるものでも、分解してみると、1つ1つは小さなものの塊になっていて、それを組み合わせているだけなのだ、ということが分かると思います。

この先もし、仕事や学校で、複雑で難しそうなモノを見たときには、その中にある小さな塊を見つけてみてください。

そうすると、つながりが見えてきて、モノゴトを簡単に考えることができることができるようになります。

 

こうした考え方ができるようになると、大人になったときに役立ちます。

だって、難しいことを難しいまま扱おうとする人や、難しいからと逃げる人って意外と多いのです。

そんな中で、誰にでも分かる形にシンプルな構造に置き換えることができる人がいたらどうでしょう?すごく貴重な人材になるでしょうね。

 

複雑なモノゴトをシンプルにするための考え方を知っているかどうかは

難しいプログラムを作ることができることよりもずっと重要なことだと、私は思います。

 

さて、ここまでで低学年向けの探プロワークショップは一通り完了です。

計4回コースで提供してきましたが、どうだったでしょうか?

 

7月からはまたアルゴリズム編に戻ります。

次回はこちら。

■2019年7月14日(日)

★探プロ★お手伝いをしよう!(プログラミングの考え方を学ぶ、アルゴリズム編)★お土産付き★20190714 | Peatix

■2019年7月21日(日)

★探プロ★お弁当をつくろう!(プログラミングの考え方を学ぶ、マルチタスク編)★お土産付き★20190721 | Peatix

 

洗濯物を干したりお弁当をつくったり・・

日常の中にプログラミングの考え方を取り入れて、モノゴトを効率よく進める達人になろう!

というコンセプトです。

お子さんをお手伝いマスターにしてお父さん、お母さんも幸せになれたら、と願ってつくりました。

レゴブロックは使いませんが、littleBitsを使ってじっくり思考を鍛えます。

 

既に申し込みが始まっていますので、是非ご参加ください。

それでは!
 

 

@tanpro-lab