中高生向けのプログラミング学習の在り方(現時点で解なし)
今回は趣向を変えて、中高生向けのプログラミング学習を見てみます。
日本IBMと企業教育研究会の事例。
IBMのクラウドサービスBluemixを使った教育のようです。
開発環境のNode-REDを使ってIoTの仕組みを理解したり。
仕組みを知り、ツールの使い方を知り、ちょっと触ってみる。
コーディングなしで簡単にクラウドサービスを使ったIoTを体験できるわけですが、プログラミング学習はこの先、この程度のシンプルさに収束していくのかもしれません。
最新の技術に触れ、その仕組みを理解する学習には価値があると思います。
しかし、私がこの事例をみたときの第一印象は、この至れり尽くせりの学習環境は果たして本当に子どもたちに役に立つのだろうか?
ということでした。
ここまでお膳立てされていると、新しいゲームをちょっと触ってみるのとあまり変わらないのではないか、と感じます。
教育として活用するのであれば、この学習をきっかけに子どもたちの能動的な学習に繋がることを期待したいですが
あまりにもお膳立てが過ぎて、一通りわかった気になってしまいそうですし
それ以上、何かやってみたい、学びたい、という欲望が生まれにくいような印象を受けました。
(実際のところは分からないのですが)
かといって、サービス側の仕組みを勉強させるにはハードルが高すぎますし
サービスを使う側としてのITスキルは恐らくこの程度で十分なのでしょう。
実際にノンプログラミングのシステム開発も増えていますし。
だとすれば今度は、こうした学習を中高生の段階でやる必要が本当にあるのだろうか?
と考えてしまいます。
恐らく、大人なら2時間も研修を受ければ理解できる内容ですし
この子どもたちが大人になる頃には技術も進化していると考えれば
今このときに、学習する意味はあるのだろうかと。
今の流れだと、小学生向けのプログラミング学習は思考に重点を置く形になりそうですが
その先の中学生、高校生は一体何を学ぶべきなのでしょうか?
できれば、中学生になったからといって学習内容を断絶せず、一連の学習目的の中で繋がっていてほしいと願っているのですが…
探プロでは小学生を対象に考えているので、中高生のプログラミング学習がどうあるべきかはまだちゃんと考えきれていません。
受験というキーワードがちらつく中で、プログラミング学習の価値をどう落とし込んでいくか?
小学生向けよりもはるかに難易度が高そうです。
探プロでもちょっと、頭の片隅で考えてみます。