探究型プログラミング学習(探プロ)

プログラミングの考え方を学んで、未来を創る力を手に入れる

プログラミングの考え方を学んで未来を創る力を手に入れる

小学生向けのワークショップで気に留めておくべきこと

先日参加したワークショップからの学びとして、小学生をターゲットにしたときの運営について考えてみます。

 
この日はcanvasが主催で、SonyのMESHを使った子ども向けのワークショップでした。
まず面白いのは、午後のワークショップに向けて、午前中に指導者向けの研修があったことです。
 
内容は簡潔で非常に分かりやすく、その後は自分がファシリテーターを務めるということでかなり気合を入れて臨みましたね。
 
一通り使い方を覚えたところで、午後からは自分の担当テーブルに迎えた小学生の女の子二人とチームを組みました。
 
ワークショップの前半は、大人向けとほぼ同じ内容のレクチャー。
自分の子どもが2年生なので、その辺の年齢の子どもたちと接することに違和感はないのですが
ファシリテーターとして引っ張っていくのは、親とは別の能力が必要だなと思い知らされることが多いです。
 
低学年の子どもたちは、話をする人の方を向いて大人しく聞く、ができない。
いや、正確にいうと、出来るけど、5分くらいが限界。
もっというと、男の子は特に難しい…
 
そんなわけで、気に留めておくべき一つ目は、ティーチングの時間とタイミングです。
発想力を伸ばすことが目的のワークショップでは
子どもたちの自由裁量がとても重要。
なので、ティーチングの時間は本当に最小限にしないとです。
 
ちょっとだけ聞いてね、静かにしてね、手を止めてね、という訴えは、
ワークショップにおいてとても必要だとは思うけれど、
もしかすると、その時間をどこに挟み込むかを考えることは大切なことかもしれません。
 
はじめのフェーズではひたすら野放しに。
そこでうまくいかなければ、ときに少し手や口を挟む。
そしてまた野放しに。
みたいな感じでしょうか。
 
はじめから、機能の説明とか、何が出来るのか、を説明しなくても
子どもたちを信じて、そして身近にいるファシリテーターに期待して、放置してしまっても良いのかも?
 
でも、使い方の最小限は知っておいたほうが効率が良いし、何ができるか分かった方が次の発想へ繋げやすい、ということもあるので
本当にそれがいいかどうかはまだ分からないんですけどね。
迷うところです。
 
そういう点では、使い方に手間のかからないツールを使うのことはとても大切なことですね。
特に年少者に対しては。
 
 
もう一つのポイントは、ペアでの協働効果はさほど期待できない、ということです。
 
初めて顔を合わせた子同士が、年齢や性別もバラバラの状態でコミュニケーションを取り始めて
最終的にコラボレーションして良いものを創り上げる、というのは結構難しいことです。
コラボレーション自体が目的であれば、そこからの学びはとても大きいと思うのですが
一方で、一人一人の発想を狭めたり、我慢させたりすることに繋がってしまいかねません。
 
先日のワークショップで一緒になった女の子のペアは、全く違うタイプの二人だったので、おとなしい子のフォローに迷いました。
最終的には二人の意見を半分ずつくらいになるように仕上げたものの、二人で一つのものを作ろうとすると、役割分担に不公平が出たり、機材が一つしかなくて触りたいのに触れなかったり、という不満が出ますね。
 
一番、問題だと思ったのは、ペアで作った作品を、どちらか1人しか持って帰れなかったことです。
 
帰り際にいつの間にか決まっていたから、ちゃんと二人で話して決めた?
と確認したら、二人とも納得していたようだったからそれ以上はやめました。
 
だけど、それでいいとは私は思えなかったんですよね。
一人は絶対に我慢しているはずだから。
 
全員が持って帰るか、全員がなしにするか、もう少し工夫の余地があると思いました。
 
それから3点目として、お土産のこと。
電子工作の場合は、部品そのものは回収されてしまうので
ガワだけだとゴミに近いのですね…
 
これを、どうやって良い思い出として持って帰るかは、運営者側として、工夫の余地があります。
チェキでその場で撮影したり、何らか別の形のものを持ち帰れたら良いなぁ、と思いました。
 
人が主催するワークショップからは、学べることがたくさんあってありがたいです。
 
 
@tanpro-lab