探究型プログラミング学習(探プロ)

プログラミングの考え方を学んで、未来を創る力を手に入れる

プログラミングの考え方を学んで未来を創る力を手に入れる

プログラミング教育に関して新学習指導要領案に対する意見をしました

前回書いたように、2020年から適用される新学習指導要領案のパブリックコメントが募集受付中となっています。

(3月15日まで)


探プロを普及させたい想いはもちろんありますが、それ以上に

次世代の子どもたちを育てる一人の親として、
また長年、IT業界で企業や自治体の成長に貢献してきた社会人として、
日本の公教育におけるプログラミング教育が、子どもたちの育成に貢献することを心から祈っています。

 

指導要領案に意見することが、どれくらいの効果を生むのかは全く分からないのですが、

少しでも可能性があるならと、コメントすることにしました。

全体要約としては、プログラミング教育にもっと幅をもたせることで可能性を広げてほしい、といったことです。

 

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プログラミング教育の目的および各科目での活用方法について意見します。

 

総則3 教育過程の編成における共通的事項 (3)より、プログラミング教育の目的は「情報活用能力の育成を図るため」と読めますが、これは技術リテラシーの育成を目的としたプログラミング教育と解釈できるため、目的としては範囲がやや狭いのではないでしょうか。

 

プログラミングを手段として捉えるだけでなく、プログラミングの考え方を学び、様々なシーンに応用することによって、総則2(1)にある「問題発見・解決能力等」の育成に繋げることも可能であり、それによってプログラミング教育の価値を高め、子どもたちの能力育成に大きく貢献できるものと考えます。

 

同じく(3)には、プログラミング教育を「イ 児童がプログラミングを体験しながら、コンピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理的思考力を身につけるための学習活動」と定義されています。

 

プログラミングのやり方を学ぶ場合にはそうかもしれません。
しかし、プログラミングの考え方(概念)を学ぶ場合には、必ずしも対象となるのはコンピュータに限らず、また論理的思考力に留まらない広範囲なスキル修得が可能です。

 

“コンピュータ”や”論理的思考力”と縛ることにより、プログラミング教育の可能性が狭められていると感じます。

 

こうした問題提起への解として、私が考案した探究型プログラミング学習(探プロ)を提案します。

探プロは、社会を通じて“プログラミングの考え方”を学び、実践を繰り返しながら未来を創る力(21世紀型スキル)を身につける学習手法です。

 

例えば、「インタフェース」という”プログラミングの考え方”を、個と個の境界とつなぎ方、といった観点で学び、それを社会の様々なシーンで実践的に使い、未来を創る力を総合的に修得することを目指します。


例えば、家庭や学校といった身近な社会にある問題を見つけて問題同士の関係を見極めたり、SDGsなど地球レベルで解決すべき課題に対して、自分自身との関連を見つけて身近な課題に落とし込んだり、といったアプローチの学習を実現することができます。

 

こうしたコンセプトを元に、「街」や「公園」といった子どもたちに身近な社会をテーマとした学習プログラムが可能となります。
これらは社会科や総合学習に取り込むことが容易ですし、技術スキルを要しないため教師への負担を軽減できることも大きなメリットだと考えています。

@tanpro-lab