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プログラミングの考え方を学んで未来を創る力を身につける『探究型プログラミング学習』

社会を通じてプログラミングの考え方を学び実践を繰り返しながら未来を創る力を身につける探究型プログラミング学習(探プロ)

未来を創る力を身につける探プロ

プログラミング学習の目的を考える(探究学習編) 1/2

先日、10年以上も教育の現場で探究学習を続けているこちらの学校の授業を見学する機会がありました。

TCS 東京コミュニティスクール-探究型学習が教育の特長-全日制オルタナティブスクール(小学校1年生~6年生)

 

TCSはNPO法人が運営するスクールで、ここに通う子どもたちは自宅のある区域の小学校に籍を置きながら、毎日、この中野のスクールで学ぶのです。

見学した内容を詳細にレポートするわけにはいかないのでここでは割愛しますが、いわゆる「探究学習」とは何か?

教育現場で「探究学習」するとはどういうことなのか?

ということを目の当たりにすることができ、探プロの学習プログラムを考える上でも非常に勉強になったことがあるので書いておきます。

(詳しく知りたい方はTCS校長の著者が書いた『探究する力』が素晴らしいので一読を勧めします。簡単な書評を書きました

 

TCSには科目横断のテーマ学習があり、これが探究学習の形をとっています。

テーマ学習は、IB(インターナショナル・バカロレア)の国際標準カリキュラムを参考にしたという6つの探究領域と、各領域を6年間かけて深める形で設計されています。

つまり、1年間で6本、6年間で計36本のテーマに触れることになるのです。

 

ご縁があり、TCS創業者の久保さんと話をする機会を頂きました。

私からは探プロの説明をさせて頂いたのですが、探プロのいう探究型とTCSの探究学習は全く別物である、という話が深く突き刺さりました・・・

一体何が違うのか??

どうやらそれは、学習の目的を持っているかどうか?に集約されるようです。

 

TCSでは、子どもたちが興味をもちそうな分野を選び、それを36テーマ集めてカリキュラムを作っている、というわけではないのです。

TCSが育成したい人材像すなわち価値観があり、それを6年間かけて身につけていく。

そのためのテーマ設定であり学習プログラムである、というように、ちゃんとピラミッド型でカリキュラムが構成されているのですね。

 

テーマがあり、そのテーマの本質があり、そのテーマの本質を知ることを学習の目的とし、そこに到達するためのプロセスを学習プログラムに落とし込んでいく。

このような形で全てが設計されていました。

 

確かに、探究型という言葉からは、そういった奥深さを感じられないかもしれません。

むしろ試行錯誤型、の方がイメージとしては近いのかもしれませんが、実は探プロの学習プログラムにはちゃんと目的を設定してあります。

 

たとえば、「街をつくろう」の中で伝えたい本質は、個と個の繋がりによって全体が成り立っていること、です。

これをプログラミングの文脈で理解する中に、インタフェースやモジュール化といったプログラミングの概念を学習要素として含めることで、プログラミング学習の形をとっているのです。

 

そして、その本質に近づけるように学習のプロセスを設計しているのですが、短時間にいろいろと盛り込みすぎているせいか、伝わりづらいところがあるのかもしれません。

その点では見直しが必要だと思っています。

 

そして、探プロが探究型に留まってしまっている大きな要因は、各テーマが全体としてどこへ向かっているのか?

それらの学習を通じて何を達成することになるのか?

という大目的が見えづらい、ということなのですね。

 

楽しいワークショップ、という形であれば、思いつきのテーマに従って学習プログラムを作るだけでも十分かもしれません。

でも、探プロで実現したいのはそのレベルではないのです。

 

現在は、「街をつくろう」と「公園をつくろう」という2つの学習プログラムがありますが、実はこれ以外に、3,4本の新しい学習プログラムを開発しています。

どれもきっと面白いものになるはずと確信していますが、困ったことに、TCSが参考にしたようなIBのカリキュラム、というようなものがプログラミング教育においては存在しないのです。

 

果たして何を拠り所にしてテーマを選んでいくべきなのか。

非常に悩ましいところでもありますが、探プロはこれをATC21sの21世紀型スキルだと捉えています。

まだまだ道半ば、というよりスタートしたばかりなので道のりは遠いですが、、、

いま細々と開発している学習プログラムが、きちんとカリキュラム化されてお披露目できるときがくるのを自分自身が一番楽しみにしています。

 

プログラミング学習の目的、という観点から、次は評価について考えてみます。

@noriko.ogasawara