探究型プログラミング学習(探プロ)

プログラミングの考え方を学んで、未来を創る力を手に入れる

プログラミングの考え方を学んで未来を創る力を手に入れる

【レポート】プロ・テック倶楽部様-幼児向けEdison講座-を見学してきました

昨年度のトライアルを経て、今年度から本格的に始まったプロ・テック倶楽部さんの幼児向け講座にお邪魔してきました。

難易度別に全部で6コースあるうち、tanpro-labは1stのコースにカリキュラムを提供・監修しています。

オーストラリアで誕生した、手のひらサイズのロボットEdison を使って、未就学の子どもたちがプログラミングを体験する講座です。

 

これからコンテンツを仕上げていくにあたって一度、現場をみてみたいと思っていたので、今回は無理をお願いして、中野校での授業を見学させて頂きました。

 

体験の子3名を含む、8名でのスタートです。

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さすがベテランの先生。

子どもたちに分かる言葉を使って、上手に惹きつけていきます。

スライドや資料だけでなく、紙に印刷したお手製の命令ブロックを使って、視覚的に伝えるところはとても分かりやすくて参考になりました。

 

前半はパソコン操作やEdBlocksというプログラミング環境を学ぶことを中心に。

後半は、習ったことを自分たちでも実際に試してみる、という流れでした。

 

自分で作ったカリキュラムには自信をもっているのですが、実際に子どもたちにはどう伝わるのか?

先生たちはどんなところに苦労しているのか、皆さんには楽しんでもらえているのか??

いろいろと気になっていたのですが、百聞は一見にしかずだなぁ、と感じたことがたくさんあります。

 

一番の想定外は、子どもたちがパソコンやマウスの操作に慣れるのに時間がかかってしまうことでした。

Edison はタブレットでも動かせるのですが、パソコンの使い方を習得して次のステージに進む、ということをプロ・テック倶楽部さんは重視しているので、ここはどうしても乗り越えなければいけません。

 

それにしても、この子たちが大人になるころもまだ、マウスを使うことが一般的なのだろうか?

と考えてしまいました。

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今日のテーマは、繰り返し処理です。

何度も同じ動作を繰り返すとき、命令をたくさん並べるよりも、少ない命令でシンプルに伝える方がカッコイイ、大人なプログラムになるよ!

という先生の伝え方はとても良かったです。

幼児の子どもたちにとっては、理屈よりも、そうしてみたくなる声がけの方が響くようです。

 

たくさんの命令を繋げたプログラムも、繰り返し専用の命令ブロックを使って短くしたプログラムも、動きは全く同じ、ということを

理屈として伝えるのではなく、実際に子どもたちに見せて体験させることで学ばせるやり方は幼児向けには特に重要だと感じました。

 

最後は時間切れになってしまい、子どもたちの発表が聞けなかったことは残念でしたが

どの子も、Edison が思い通りに動かせることをとても楽しんでいる様子で嬉しかったです。

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できればこの学びを、日常の中に取り込むことができるとなお良いですね。

特に、保護者など大人向けには、この繰り返し処理の考え方がどう役に立つのか?

ということを伝えることが重要だと思っています。

 

気になる方は、以前に書いたこの記事を参考にしてください。

 

それにしても

「わ、動いた!」

というときの子どもたちの表情がとっても可愛かったです(^^

プロ・テック倶楽部の皆さま、お忙しい中お付き合いくださいまして、ありがとうございました!

 

この講座では、前半にアルゴリズムやインタフェースの基本を学んだあと、後半はグループワークを予定しています。

Edison 同士は赤外線で会話できるので、その機能をフル活用して臨むのですがさて、どこまでできるでしょうか…

 

課題もたくさん見えてきたので、うまく解決しながら、皆さんに楽しんでもらえるコンテンツになるように頑張ります。 

【コラム】プログラミング的思考はなぜ必要か? vol.01

探プロで考えているプログラミング的思考の重要性に近い記事です。
カレーの画像がなかなか印象的。

 

特に記事の中盤にある『プログラミング教育における論理的な思考とは何か』の章を是非よんで頂きたいです。
ここから推測できるのは、「プログラミング」に求められる能力は理科・数学に近いもの、国語・社会に近いものがあるということ。
つまり「プログラミング」の能力をつけるためには、コンピュータのことだけを学べばよいのではなく、教科横断型に学んでいくことに意味がありそうだということでしょう。
 
この調査だけでは因果関係(理・数ができるからフローチャートが得意なのか、フローチャートが得意だと理・数が得意なのか)はわかりませんが、求められる能力は似ているのではないかということは推測できます。
そうなのだとすれば、「プログラミング」をするための能力の土台作りの段階では、教科学習の中で「プログラミング」を扱うことにも意味があると言えるでしょう。
 
国語や社会でその能力を活かすということは、プログラミング的思考を実社会で活かすということです。
 
最近の中学受験の問題や模試の問題を見ていると、プログラミング的思考を身につけておくことや、それを身近な社会で活かすことが本当に重要であり、求められているということがよく分かります。
 
今後はそんな話も少しずつ、していこうと思います。
 
※記事の中で紹介されている論文はこちら。
『プログラミング教育における論理的な思考とは何か 』赤堀侃司

【コラム】やぎさんゆうびん

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やぎさんゆうびん」の歌を知っていますか?

実はこれ、プログラミングの考え方である「インタフェース」の重要性を伝えるのに使えます。

 

黒ヤギさんは、白ヤギさんから届いた手紙だと気づかず、読まずに食べてしまいます。

そして、書いてあった内容が気になった黒ヤギさんは、白ヤギさんに手紙を書いて届けるのですが

白ヤギさんは、黒ヤギさんから届いた手紙だと気づかず、読まずに食べてしまう....

という歌詞ですね。

 

ヤギさんたちは、まさか手紙がもらえると思っていなかったので、目の前にあった封筒をただの紙だと思って食べてしまったのでしょう。

 

このままだと、ヤギさんたちはずーっとお互いの手紙が読めなくて困ってしまいますね。

どうすれば解決できますか?

 

そう、封筒から中に入っている手紙をちゃんと読んでね、と予め相手に伝えておけば良いです。

 

そうすればきっと、白ヤギさんから届くはずの封筒を黒ヤギさんは食べずにワクワクしながら待っていることができるはずですね!

 

このように、メッセージをちゃんと受け取ってもらうためには、送る側と受け取る側が、ちゃんと話し合って、予め決めておくことが重要です。

プログラムも同じです。

 

自分の作ったプログラムから友だちの作ったプログラムにメッセージを送ることができれば、今よりもっともっと大きなプログラムを作ることができるのです。

 

大きなものを作るときには、友だちと協力することが大事です。
そして、協力するためには友だちと会話して考えていることを伝え合うことがとても大事です。

 

一人で作るプログラムなら自分の中で完結するけれど、他の人と協力するときは言葉にして伝えなければいけません。

プログラミングの世界でも、コミュニケーションはすごく重要なのです。

 

そんなことを伝えるための小話でした。

@tanpro-lab